最近、DX(デジタルトランスフォーメーション)という言葉をよく耳にしませんか?
言葉自体は2004年頃からあったと言われていますが、近年のコロナ禍で一気に注目が集まり、経営のキーワードになりました。企業が選ぶ流行語にも選ばれましたが、DXってそもそもなに?IT化とは違うの?と思われている方も多いはず。滋賀県でも、2011年頃から、今後本格的に推進していくDXに向け会議が行われていました。会議の内容として、ICT(情報通信技術)などのデジタル技術によって社会の仕組みを見直しを中心に議論が行われました。

具体的な一例として、業務の効率化を図ったり、これまでは窓口に押印した書類の提出が必要だった手続きがSNSなどを介して家にいながら完了出来たりするようになることなどが挙げられました。コロナ禍を期に「新型コロナウイルス感染症の流行を契機とした『新たな日常』は、ICTが国民生活や経済活動の維持に必要不可欠な技術であることを改めて認識させられる機会となり、行政をはじめとして、デジタル化の波が押し寄せている」とし、2022年11月に「滋賀県DX官民共創サロン」という部署が設置されました。

DXとはデジタルトランスフォーメーションの略です。今や経済産業省や国が推奨しています。
よく似た言葉にデジタル化やIT化、デジタイゼーション・デジタライゼーションなどがありますが、これらの言葉とDXは意味や定義が異なります。
例えば、手作業でコピペして貼り付けてという手作業をデジタル技術を活用し、作業の効率化やコスト削減を行なうことが デジタイゼーション(Digitization)レンタルビデオ屋でDVDを貸すというビジネスモデルから、ストリーミングサービスで動画を視聴してもらい新たな顧客体験の提供を行なうことが デジタライゼーション(Digitalization)というわけです。DXはデジタル技術により、生活やビジネスモデルに変化を起こし、豊かで快適な生活を実現していくこと。そして新しいビジネスが生まれている状態のことをデジタルトランスフォーメーション(通称DX)と呼ばれているのです。

DXとは具体的にどのように活用されているのでしょうか?事例をご紹介していきます。

・作業や請求データのシステム管理

従来は、紙の請求書を印刷し、社印を押し、請求書を折って封筒に入れ、封をして切手を貼る。といった手作業が発生していました。
しかしDX化を行うことにより、請求データを電子的に管理することができます。
社印を上司にお願いする時間も削減できますし、請求書をそのままお客様へお送りすることができるので、手作業だった部分が大幅に軽減され、さらに金額の間違いや遅延といったケアレスミスも防ぐことができます。

・顧客管理

過去のお客様のデータやクレーム内容など企業には欠かせない『顧客管理』ですが、従来は紙に記録し保管している企業が多くありました。しかし、紙での顧客管理は誰でも扱いやすいものの集計には向いておらず、なにより場所を取ります。
パソコンソフトでの、顧客管理という方法もありますが誤入力による上書き、複数人での同時入力・作業のやりにくさ、データ破損に備えたバージョン違いのファイル管理の煩雑さなど課題となっています。

そこで導入されたのがCRM(カスタマーリレーションマネジメント)です。
CRMには顧客の住所・電話番号・担当者・電話履歴・作業履歴などがデータとして管理されています。過去の見積もりを参考にしたいと、莫大な量のファイルから1枚1枚見積書を確認しながら探し出すよりも、検索からワンクリックで探し出せるのがCRMの魅力です。
そう考えるともちろん作業効率も上がることがわかりますよね。また、お客様との商談内容も記録できるので、過去の商談記録を検索し参考にすることもできます。担当が急遽変わり、引き継ぎができない場合も商談記録を見ればある程度対応することができますよね。

・名刺のデジタル化

CMでも話題になっていますが、名刺管理に悩む方が多くなってきました。
名刺1枚だとそこまで不憫に感じませんが、何十年と業務を続けていると、何十枚・何百枚と増えていきます。久しぶりに会う顧客の会社名や、名前を調べるにも何百とある名刺ファイルから探しだすのは、時間と手間がかかりますよね。

そこで名刺を読み込み、システム化することにより、自身のの見込み顧客層の分析に利用できたり、顧客管理の利便性に繋がります。また、システム化することで名刺の紛失・情報流出を防げる効果もあります。

・根本的な事業構造の変革

・新商品・新サービス・新事業の開発

・既存の商品・サービス・事業の付加価値向上

・営業・マーケティングプロセスの効率化・高度化

・生産プロセスの効率化・高度化

・研究・開発プロセスの効率化・高度化

・購買・調達プロセスの効率化・高度化

・人材採用の効率化・高度化

・人材・組織マネジメントの効率化・高度化

これらの目的の中から、DX推進によって何を実現したいのかによって戦略や実行計画などが変わってきます。

滋賀県では、下記の目的として行っているようです。

・県等による事業・施策の検討、立案の取組を支援する民間企業、事業者、団体等(滋賀県DX協創パートナー)の募集、選定、登録

・パートナー企業群に関する登録情報の県等への提供

・県等による取組とパートナー企業群による支援のマッチング

・パートナー企業群による支援を活用する県等のサポート

その他、デジタルトランスフォーメーションの推進に関する情報の収集および提供

「滋賀県DX官民協創サロン」 
滋賀県で事業として始めたのが、DXサロンを通じてのマッチングできる場の提供です。

まず、課題解決に向けた技術の提供・支援等ができる(パートナー企業)がDXサロンへ登録をします。DXを活用して課題を解決したいと考える(支援希望者)がDXサロンへ相談に訪れます。そうすることで、DXサロンでマッチングできる場所を作り技術的な支援、やコンサルティング等による支援が可能となります。
支援希望者は、DXを活用して自社課題の解決や、新事業創設を図ることができます。

令和4年7月25日より、運営している「滋賀県DX官民協創サロン」に、専門的な知識やスキルを有する「DX推進支援員」の配置が決定されました。それにより一段とサロンとしての機能(パートナー企業と支援希望者がマッチングできる場の提供)が展開されるようになりました。

また、この取り組みには滋賀県・滋賀銀行・関西みらい銀行の3者が運営しているサロンですので、滋賀県に密着した有意義なマッチングができるでしょう。滋賀県に会社を置くパートナー企業が多いこともあり、親しみやすさを感じます。気軽に相談できるのがDXサロンの魅力でしょう。

DXサロンに新配置された支援員は、民間企業に努めている方で、DX推進を支援してきた経験のある外部人材であることが必須です。必要な概要は下記にまとめました。

・月曜日を基本に、週1~2回、県庁で勤務

・県内の事業者や自治体のDXに関する相談の対応

・必要に応じて支援希望者先へ行くこともある

「DXってそもそも何?「経営課題を解決するために、デジタル技術やツールをどのように活用したらよいか」「DXの進め方は?」など質問や相談に対応する必要があります。
現在滋賀県では、「滋賀県DX協創パートナー」の募集を行っています。技術的な支援およびコンサルティング等による支援が可能な企業、団体および個人等を「滋賀県DX協創パートナー」として登録し、県、県内市町および事業者とのマッチングを行います。

詳しくは滋賀県ホームページをご参考ください。

DXの目的は、企業や組織がデジタル技術を活用して新たな価値を創造し、競争力を向上させることです。アナログエンジンでは、業務管理システム開発の依頼を受け付けております。

実際にご依頼いただいた内容として、回収先にあるバーコードを読み込むことでサーバーにデータが送信され、収集状況を把握することができる『ごみ収集リアルタイム確認システム』や滋賀県甲賀市にある甲賀流忍術屋敷でも使われている、展示物の紹介や施設案内などを行なうことができる『博物館用タッチパネル動画再生システム』などさまざまな方面からご依頼をいただいております。

興味がある方はお気軽にご相談ください。専任のDXアドバイザーが企業のDXについてご提案をさせていただきます。

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