世界的なシェアを占める滋賀に関わる会社の技術があることをご存じでしょうか?滋賀発の世界に誇る技術がどんなものなのか、どんなふうに使われているのかとても気になります。知らないうちにお世話になっている技術もたくさんありそうです。
わたしたちの暮らしの中に、どんなふうに生かされているんでしょう。
「こんなところにも」というのがわかるのは、なんだかワクワクしますね。
今回は滋賀に本社がある上場企業とその技術をまるっと紹介します!この記事を読めば、滋賀と世界のつながりがわかり、そのすごさをきっと誰かに話したくなっちゃいますよ。
地元企業の技術が世界中で役立っていると思うと、誇らしい気分になります!
滋賀に関わる会社の技術|世界シェアを誇る技術を持つ会社5社
滋賀県に本社を置く株式上場会社のうち、世界的シェアを誇る技術を持つ会社を5つ紹介します。
紹介する会社
- 株式会社オーケーエム
- 湖北工業株式会社
- 日本電気硝子株式会社
- 株式会社アテクト
- オプテックスグループ株式会社
1.株式会社オーケーエム
株式会社オーケーエムでは各種バルブを製造しています。バルブには舶用と陸用があります。
舶用バルブ
ロンドンにある国際海事機関(IMO(International Maritime Organization))が定める国際環境規制に対応している船舶排ガス用バルブを開発しました。このバルブは2016年から船舶に搭載することが義務付けられている船舶排ガス処理装置の要となる部品です。
世界で6社ある船舶排ガス用バルブ製造会社のうちの1つで、世界シェアは5割を占めます。このバルブの製造販売には認証が必要です。株式会社オーケーエムは世界的なエンジンデザインのライセンサー2社の認証を得ています。
株式会社オーケーエムの舶用バルブの紹介動画をご覧ください。
陸用バルブ
- 建築設備
- 化学
- 電力ガス
- 鉄鋼
- 紙パルプ
- 水処理
などいろいろな分野で使われています。
大阪にあるあべのハルカスの空調設備に使われているバルブはすべて株式会社オーケーエム製なんだそうですよ。
株式会社オーケーエム
2.湖北工業株式会社
アルミ電解コンデンサ用リード端子は、
- さまざまなセンサーなどの電子機器が搭載されている自動車
- 作業工程自動化のための産業機械
- 携帯電話の通信システムである5Gなどの通信分野
- 海底ケーブルの中継機
などに欠かせないものです。湖北工業株式会社ではこのリード端子を製造しています。その生産数は世界シェアの約6割。もし、このアルミ電解コンデンサ用リード端子がなければ、世界中の情報網に影響が出るくらい重要なものです。
そんな湖北産業株式会社の光部品・デバイス事業を2019年3月9日放送のびわ湖放送『滋賀経済NOW』が取り上げています。
湖北工業株式会社
3.日本電気硝子株式会社
普通のガラスだけでなく特殊ガラスも製造している日本電気硝子株式会社の技術は、
- 自動車
- エネルギー
- 医療
- 半導体
- ディスプレイ
- 情報通信
- 社会インフラ
- 家電
- 住宅設備
など多岐にわたる分野で使用されています。
わたしたちの生活に欠かせない技術なんですね。
中でも、液晶用ガラス基板は、世界シェアの約2割を占めています。
公式サイト内にはガラスのことがよくわかる「ガラスのことについて語ろう」というコンテンツもあるので、ぜひのぞいてみてください。
日本電気硝子株式会社
4.株式会社アテクト
株式会社アテクトでは、半導体LSI(Large Scale Integration(大規模集積回路))を保護するスペーサーテープを製造しています。
- 液晶テレビ
- 有機テレビ
- パソコン
- スマホ
- ゲーム用モニター
などの薄型ディスプレイを表示するために欠かせない電子部品の半導体LSI。この半導体LSIはフィルム状の基板の上に実装されて、テープのようになっています。搬送時はこのテープをリールに巻くのですが……。
そのまま巻いてしまうと、
- 基板同士が擦れて破損する
- 静電気でホコリが付着する
- 静電気の放電でLSIが破損する
といった不都合があります。そこで登場するのがスペーサーテープです。スペーサーテープには凹凸があり、基盤部分に空間ができるようになっています。また、帯電した静電気を少しずつ逃がす処理もされているんです。
スペーサーテープをかませることで、LSIが破損することなくリールに巻けます。このスペーサーテープの世界シェアはなんと7割!このスペーサーテープは普段の生活では目にする機会はほとんどありません。しかし、その役割はとても重要です。
まさに縁の下の力持ちですね。
スペーサーテープを製造する半導体資材事業以外にも、
- シャーレや培地などの製造・販売
- 受託検査や検査指導
を行う衛生検査器材事業や新技術のPIM(粉末射出成形技術)を利用したセラミックや金属素材の複雑三次元構造体の製造を行うPIM事業もあります。
株式会社アテクト
本社:滋賀県東近江市上羽田町3275番地1
創業:1959年10月10日
設立:1969年4月23日
資本金:8億2226万6千円(2023年3月31日現在)
従業員数:51人(2023年3月31日現在)
5.オプテックスグループ株式会社
オプテックスグループ株式会社では、
- 自動ドア用センサー(世界シェア3割)
- 防犯用センサー(世界シェア4割)
- 工場用センサー
- 画像検査用照明(世界シェア3割)
などさまざまなセンサーの開発や製造、販売を行っています。日常生活で知らないうちにお世話になっていそうですね。公式サイトの「社会の中で活躍するオプテックスグループ」でそれぞれの技術がわかりやすく解説されています。
オプテックスグループ株式会社
▼全国でも有数の工場の数がある滋賀県。どんな工場があるのかはこちらで確かめてみましょう。
滋賀に関わる会社の技術|医療に貢献する技術を持つ会社
滋賀の企業には医療に貢献する技術を持つ会社もあります。
紹介する会社
- タカラバイオ株式会社
タカラバイオ株式会社
タカラバイオ株式会社の経営理念は「遺伝子医療などの革新的なバイオ技術の開発を通じて、人々の健康に貢献します」です。他社がまねできない遺伝子工学・細胞工学技術を要とし、健康や医療、ライフサイエンス研究などの支援を行っています。
- バイオ研究全般に関わる試薬や理化学機器の製造・販売
- 他社の医薬品の製法開発・製造工程の請負
- 遺伝子治療や細胞治療など新しい治療手段の研究開発
などが主な事業内容です。
タカラバイオ株式会社
滋賀に関わる会社の技術|日常生活に欠かせない技術を持つ会社2社
知らないうちにお世話になっている日常生活に欠かせない技術を持つ会社を2社紹介します。
紹介する会社
- フジテック株式会社
- 株式会社メタルアート
1.フジテック株式会社
エレベーターやエスカレーターの研究開発や販売・設置、メンテナンスなどを行う会社です。2021年現在、国内4位、世界7位の市場シェアを誇ります。普段なにげなく使っているエレベーターやエスカレーターは、もしかするとフジテック製かも!
公式サイトにエレベーターやエスカレーターの仕組みや乗り方をわかりやすく解説している動画があったので紹介します。
フジテック株式会社
2.株式会社メタルアート
金属素材に加圧や打撃を加え、高い強度を持たせて加工する技術「鍛造」を行っています。
- 自動車用精密鍛造部品
- 建設機械用部品
- 産業機械用部品
- 船舶用部品
などに鍛造技術が生かされています。公式サイトの「こんなところにメタルアート」で製品が紹介されているので、ぜひご覧ください。
株式会社メタルアート
まとめ
滋賀県にある上場企業の一部とその技術を紹介しました。今回紹介した会社は次の社です。
- 株式会社オーケーエム
- 湖北工業株式会社
- 日本電気硝子株式会社
- 株式会社アテクト
- オプテックスグループ株式会社
- タカラバイオ株式会社
- フジテック株式会社
- 株式会社メタルアート
どの会社の技術もわたしたちの生活には欠かせないものです。そういった会社が滋賀にあることをとても誇らしく思います。また、これまで何気なく使っていたものに、滋賀の会社の技術が使われていると思うとなんだか親近感が湧きました。
さらに詳しい内容を知りたい方は、ぜひ一度それぞれの会社の公式サイトにも目を通してみてください。この記事が地元企業をもっと深く知るきっかけになれば幸いです。