居住地として人気のあるタワーマンション(タワマン)。「高級なところに住んでいていいな」「住んでいる人は裕福で、幸せなのだろうな」というイメージを持つ方も少なくないのではないでしょうか。
ですが、もしそのキラキラとしたイメージを覆すような出来事があったら?
この記事では、滋賀県の大津市で起こった死傷事件の概要・経緯などをお伝えします。
概要

2025年2月、滋賀県の大津市で人が死傷される事件が起こりました。事件現場となったのはタワーマンションでした。
JR大津京駅前にあるこのタワーマンションは38階建て。その11階のエレベーターホールで、正午近くに「70代の女性」が血を流して倒れていると発見されたのが事件の第一報でした。
女性はこのマンションの住民で、同階にある女性の自宅では同様に70代の夫が倒れており、夫の方はその場で死亡が確認されました。
容疑者として公開手配されたのはこの夫婦の近親者で、別の場所に住む50代の息子だったのです。
経緯・詳細

事件の流れ
事件の経緯は、次のような流れでした。
- 2025年2月25日:事件発生。正午ごろに妻が倒れているのが見つかり、110番通報された
- 同日:女性の自宅が施錠されていたため、警察官が解錠(約2時間後)。自宅内で夫も倒れており、その場で死亡確認された
- 3月6日:殺人未遂の疑いで、被害者夫婦の息子(無職)が公開手配された
詳細
タワーマンションには防犯カメラが設置されていて、撮影されていた映像から被害者夫婦の息子が不審な人物として浮上しました。事件直後から行方不明となっていたため公開手配されました。
【どんなタワーマンションだったか】
オートロックがあり、コンシェルジュも居るマンション。防犯カメラも複数設置されています。
【被害者の様子】
夫婦共に、頭と顔に複数の傷がつけられていました。凶器は鈍器とみられ、夫は頭蓋内損傷などを受けて死亡。妻の方は脳挫傷などで一時重体でしたが、命を取り留め現在は回復されています。
その後

- 同年 5月:容疑者であった息子が遺体で発見
- 同年 9月:警察は「殺人」「殺人未遂」で息子を書類送検し、捜査終了
事件直後の捜査では防犯カメラの映像や聞き込みなどで「近くのJR大津京駅から電車に乗った」「比叡山阪本駅で電車から降りた」など比叡山近くでの目撃情報が得られていたそうです。
しかし比叡山付近での情報を最後に行方が掴めなくなっていました。
事件発生から約2ヶ月が過ぎた5月、一部白骨化した状態で息子とみられる遺体が発見。場所は滋賀から離れた、中部地方の山梨県。青木ヶ原樹海の中でした。
DNA鑑定などから容疑者である息子の遺体であると判明し、その時点で死後1~2ヶ月が経過した様子だったということです。死因は不明です。
容疑者死亡で、マンションで両親を死傷させた犯行の動機も不明なままとなりました。
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まとめ
この記事では、2025年2月に滋賀で発生し、同年9月に捜査終了した「タワーマンション夫婦死傷事件」の概要および経緯・詳細・その後についてお伝えしました。
容疑者が死亡で発見されたために、事件に至った詳しい原因などは明らかにされていない状態です。容疑者の行方が見つかってひとまずの解決をみられましたが、動機が不明のままというのは、再発防止をしにくくなってしまうことなどからも恐ろしさを感じます。
いかにセキュリティの良いマンションであっても、家庭内トラブルなどで事件は起こり得るという、不安もよぎる事件でした。






