「環境が変わり、周りの友達と仲良くできるのか心配」
「万が一いじめられた時に、守ってもらえるのだろうか」
「滋賀県のいじめ対策はどうなっているのかな」
学校へ通う子どもを持つ親なら、このようなことを考えたことはありませんか?
ここでは、
- 滋賀のいじめ対策『滋賀県いじめ防止基本方針』
- いじめの認知件数が増加(意識は高まっている)
- なぜいじめが起きるのか?
- もし、いじめられた時は……?
についてお伝えします。
この記事を読むことで、滋賀県のいじめに関する考え方や、いじめ防止などへの取り組み・持つべき考え方についての理解が深まります。
ぜひ、最後まで読んでみてください。
滋賀のいじめ対策|「滋賀県いじめ防止基本方針」
学校に通う子ども達が、安心して通えるのか心配です。いじめ対策はされているのでしょうか?
「いじめ対策」は積極的に県全体でされています
滋賀県は、県内のいじめ対策を「総合的・効果的」に行うために『滋賀県いじめ防止基本方針』を定め、基本方針に基づき「いじめ対策」を進めています。
滋賀県いじめ防止基本方針
方針の基本的な考え方
方針では次の3点を重要視しています。
- 児童生徒の尊厳を守ること
- その子が置かれている状況に配慮して対応すること
- 児童生徒から本当の気持ちを聴けるまで関わり続けること
具体的には、次の3つの状況に応じた「いじめ対策」を実施しています。
- いじめの防止
- いじめの早期発見
- いじめへの対処
いじめの防止・早期発見、いじめへの対処のために行われていること
状況によって、対策方法は変わります。具体的に以下のようなことが行われています。
いじめの防止
いじめ対策では、「そもそもいじめはあってはならない」「いじめは卑劣な行為」「誰でも被害者にも加害者にもなりえる」これらを意識し続けることが大切です。
そのための、啓蒙活動、児童生徒の自主的な活動への支援・保護者や教職員などの大人向けの研修会の実施・意識づけや資質向上に取り組んでいます。
日頃から「いじめ」について考える機会をつくることで、予防になるんですね!
いじめの早期発見
いじめは、早期発見し深刻化しないようにすることが大切です。そのためには「いつでも声を挙げられる環境であること」が重要。
- 県立学校の生徒へ定期的に調査を実施
- 相談できる機会を設ける
- スクールカウンセラーの配置
- 学校間の連携
以上のことが行われています。
いじめへの対処
子ども本人からSOSが出た時には、既にいじめは深刻な状況に陥っています。
いじめられた子どもの置かれている状況に十分配慮し、国が定めた法に基づいて対処。状況に応じて、専門家のサポートを受けて適切な支援が行われます。
家庭と学校への報告・連絡を欠かさず対応することで、児童生徒の安心を確保します。
また、加害側の児童生徒に対して、指導の効果が見られず、教職員だけでの解決が難しい場合には、福祉・医療・司法・警察などと連携していきます。
滋賀県内の各市町・学校のいじめ対策
各市町・学校のHPには、それぞれが決めた「いじめ防止等に方針」や取り組み、困った時の対応方法などが載っています。
いじめ防止等に関して掲載されている教育委員会・各市町・学校のHP(一例)
「学校と児童生徒とその保護者だけで抱え込まなくていい」のは安心ですね!
いじめの認知件数が増加(意識は高まっている)
滋賀県のいじめの認知件数は年々増加しており、県内公立学校では以下の通り。(単位は件)
年 | 合計 | 小学校 | 中学校 | 高等学校 | 特別支援学校 |
平成28 | 4,855 | 3,442 | 1,245 | 143 | 25 |
平成29 | 5,635 | 4,126 | 1,333 | 151 | 25 |
平成30 | 6,847 | 4,966 | 1,750 | 117 | 14 |
令和元 | 7,797 | 5,561 | 1,988 | 220 | 28 |
令和2 | 8,233 | 6,153 | 1,875 | 177 | 18 |
うーん…いじめは増えているということでしょうか…?
今まで「いじめだと思われなかったこと」も認知してもらえている、とも考えられますね。
また、重大事態(身体に重大な傷害を負う、金品等に重大な被害をこうむる、精神性の疾患を発症するなど)までに深刻化してしまったいじめは2件発生(平成19年と令和3年)。
新聞でも取り上げられており、いじめは全員が考えるべき「重大な社会問題」と捉えられています。
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なぜいじめは起きるのか?
いじめは、すぐに0にはなりません。しかし、減らしていくことはできます。
いじめをなくしていくために、大切なことはなんでしょうか…
子ども達が「いつでも素直に言っていい」という環境作りです。
なぜ「いじめたい」と思うのでしょうか?
それは、自由に自分の気持ちを出せない「環境」や「雰囲気」が原因です。
- 「こうしなければならない」
- 「常識ではこういうものだ」
- 「言ったら怒られる」
このような環境や雰囲気だと、自由に発言することはできません。素直な気持ちを出せずに我慢すると、ストレスは溜まります。重症化すると「弱いものをいじめる」ことで発散します。これが「いじめ」のはじまりです。
なので、いじめを減らしていくには、学校や家はもちろん、地域全体で「子どもが、安心して自由に意見を言い合える」環境や雰囲気が大切でしょう。
例えば、虎姫高校の「アンチ差別・いじめ運動」は固定概念をはずす、素晴らしい活動です。
子どもも、子どもを守る大人も、みんなで自分らしく生きられる環境や雰囲気を作っていきましょう!
もし、いじめられた時は…
とても悲しいことですが、誰もが「いじめられる可能性」を持っています。
「悲しい」「辛い」を見逃さないこと
「自分がいじめられることはない」と思い込んでしまうと、「悲しい」「辛い」という本当の気持ちを我慢してしまいます。自分の感じた気持ちをありのまま感じ、信頼できる友人や親に話しましょう。チャットや電話相談するのもいいですね。
SNS相談先(厚労省HPより一部抜粋)
- 「生きづらびっと」
- 「こころのほっとチャット」
- 「チャイルドライン」
引用元:厚生労働省
休むことは自分を守ること
学校を休むことは悪いことではありません。自分の身を守ること、心が安心できる環境にいることが何よりも大切です。
いじめの相談を受けた時
いじめの相談を受ける側は、びっくりするかもしれません。
大切なのは、次の3つ。
- いじめを受けた児童生徒の置かれている状況を理解すること
- 本音が出るまでじっくりと寄り添うこと
- 学校に連絡すること
いじめをすぐに解決しようとすると、かえって状況が悪化する可能性も高いのです。慌てずに対応しましょう。
まとめ
今日の記事をまとめると次のとおりです。
今日のおさらい
『滋賀県のいじめ対策』
- いじめの防止
- いじめの早期発見
- いじめへの対処
滋賀県では『滋賀県いじめ防止基本方針』に基づき上3点に取り組んでいました。年々「いじめの認知件数」は増加。これまで認知されていなかったいじめも、明らかになってきている傾向です。
いじめの報告を受けた時は、慌てず相談者の本音を聴き出すこと、寄り添うことが大切です。また、学校や第三者に相談するようにしましょう。