守山駅と栗東駅のおよそ真ん中、夕暮れになると、暖簾を照らすように「いちよし」の明かりが灯る。
そこは、たった七席だけの小さな小料理居酒屋。僕が暖簾を潜ると「大将」は笑顔で迎えてくれる。
カウンター越しに彼が作る料理は古くからの和に見えて、実は今どきの和。

作り込んだ小盛りのお惣菜に始まり、大将が選んだ魚で彩り良く飾り付けられた刺し身、創意工夫を凝らした上品な一品料理もあれば、お腹を満たすガッツリ料理、そしてシメの一品。
シーンに合わせた焼酎は、これでもかと料理の味を引き出してくれる。

酒を飲む僕が欲しいモノがここには全部ある。魚と肴。
この店は和食とはこれだけ身近なものかと感じさせてくれる。

気がつけば夜も更け、見送ってくれる大将を背に、今日の「いちよし」の味を思い出しながら帰路につくのだ。

驚くは創作力。旬なものより「ウマい」もの。

旬な食材はもちろん美味しい。
だけど、この店の良さは食材を一人ひとりに合わせて美味しくアレンジもしてくれるところ。
(気分にもよるようです。)
創作のアテが、より一層お酒を美味しく感じさせてくれる。
目の前で生まれる新たな料理は、7席の空間で演出されるライブであり、大将の「粋」だ。

酒菜いちよし

TEL 077-583-1101
●滋賀県守山市勝部4-3-11
17:00~23:00(L.O.22:00)
水曜日休

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