オリンピックや陸上大会で観客を沸かせる“陸上選手”。短距離・長距離走、リレーやマラソン、砲丸投げや棒高跳びなどさまざまな陸上競技で素晴らしい結果を残す陸上選手の方々は、まさに“陸上競技のスペシャリスト”といえるでしょう。

日本には高橋尚子選手(女子マラソン、2000年シドニーオリンピック金メダリスト)や室伏広治選手(ハンマー投げ、2004年アテネオリンピック金メダリスト)、池田向希選手(20km競歩、2020年東京オリンピック銀メダリスト)などが世界中で活躍しています!

しかし実は滋賀県にも日本・世界で活躍した陸上選手がいるのはご存じでしょうか?

「滋賀に有名な陸上選手は誰?」「滋賀出身の陸上選手は誰だろう?」と疑問に思う方もいるでしょう。

この記事では日本・世界で活躍する滋賀出身の陸上選手の中から3人を挙げ、1人1人の注目ポイントを交えながらご紹介します!

近江びわ子
近江びわ子

どんな選手なのでしょうか?気になりますね!

どの選手も日本を含む世界中の国で目覚ましい結果を残し、日本に感動を与えています!特に陸上・陸上選手が好きの方には見逃し注意ですね!

滋賀の陸上選手①:桐生祥秀選手

画像はイメージです

1人目は滋賀県彦根市出身の桐生祥秀(きりゅうよしひで)選手です。1995年生まれの桐生選手は短距離走を専門としています。

お兄さんからの影響で中学から陸上を始めており、洛南高等学校時代は高校新記録を樹立するほどの実力を身に付け、他の大会でも記録を塗り替えるほどの活躍をみせました。しかし中学・高校・大学時代では肉離れや腰の痛み、疲労性の炎症など不調が続いています。それでも諦めずに陸上を続け、後に日本人史上初の記録を更新することになったのです!

才能だけではなく、諦めない努力を持つ桐生選手の注目ポイントはこちらです!

桐生選手の注目ポイント

  • 2014年世界ジュニア陸上競技選手権大会で銀メダル1個(4×100mリレー)、銅メダル1個(100m競走)を獲得した(この大会での日本人初のメダル獲得者)。
  • 2016年リオデジャネイロオリンピックで日本チーム(山縣亮太選手・飯塚翔太選手・桐生選手・ケンブリッジ飛鳥選手)の第3走者を務め、銀メダル(4×100mリレー)を獲得した。
  • 2017年の第86回天皇賜盃日本学生陸上競技対校選手権大会の男子100m決勝において、9秒98を記録し、日本人史上初・アジア出身選手史上2人目の9秒台スプリンターとなった。
  • ジャカルタで開催された2018年アジア競技大会で金メダル(4×100mリレー)を獲得し、1998年のバンコク大会以来20年ぶりの金メダル獲得となった。
  • 2019年のアジア陸上競技大会で金メダル(100m競走)を獲得した。

学生時代では実力があっても自身の体の不調で苦悩した桐生選手。しかし諦めずに陸上を立ち向かい、リオデジャネイロオリンピックでの銀メダル獲得、日本人史上初の9秒台という偉業を成し遂げました!現在も陸上選手としてご活躍中ですので、今後の活動にますます注目ですね!

参照:桐生 祥秀|日本陸上競技連盟公式サイト

↓滋賀県のスポーツに関する記事はこちら|よければぜひ読んでみていただければ幸いです!

滋賀の陸上選手②:我孫子智美選手

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2人目は滋賀県草津市出身の我孫子智美(あびこともみ)選手です。1988年生まれの我孫子選手は棒高跳びを専門としています。身長174cmの高身長と体のしなやかさが我孫子選手の武器です。

中学・高校時代は陸上部で活動していました。中学時代は走り高跳びを専門としていましたが、高校時代では陸上部顧問の先生からの勧めにより棒高跳びを始めています。

同志社大学時代(2006年4月~2010年3月)では日本インカレ(日本学生陸上競技対校選手権大会)で4連覇し、日本学生記録を6回更新しました。また2008年では第92回日本陸上競技選手権大会で優勝を果たすなど、学生時代では大活躍な成績を残しています!

そんな学生時代で棒高跳びに熱中し、さまざまな成績を残した我孫子選手の注目ポイントはこちらです!

我孫子選手の注目ポイント

  • 2009年東アジア競技大会で銅メダル(棒高跳び)を獲得した。
  • 2010年アジア競技大会で銅メダル(棒高跳び)を獲得した。
  • 2012年の第96回日本陸上競技選手権大会に出場し、棒高跳びでは従来の日本記録を上回る4m40cmの日本新記録を更新して優勝した。
  • またその日本新記録によって、2012年ロンドンオリンピック日本代表に選ばれている(結果は4m25cmをマークし、予選19位タイ)。
  • 競技人生で出場した日本陸上競技選手権大会では5回優勝している。

既に陸上選手としてさまざまな舞台で活躍している我孫子選手。しかし「日本記録保持者」の重圧からの苦しみや故障によって2016年リオデジャネイロオリンピックへの出場を逃しています。また2020年東京オリンピックの出場も目指しましたが、肩のケガなどによる故障で逃し、陸上生活に暗雲が立ち込めます。もし2大会とも出場を果たしていれば、オリンピックで活躍して金メダルも獲得したかもしれません。

2020年12月に試合中にて発生した右肩の脱臼の影響で、現役引退を決断しました。

そして2021年3月には滋賀県庁で引退会見が開かれ、同年4月には滋賀県立体育館(ウカルちゃんアリーナ)にて引退セレモニーが開催し、18年間の陸上選手生活に幕が下りました。

引退後は地元滋賀で滋賀レイクスターズのスタッフとして活動されています。陸上選手引退は残念でしたが、これからの我孫子選手の活動を応援したいですね!

参照:我孫子智美|滋賀レイクスターズ

滋賀の陸上選手③:近藤高代選手

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最後の3人目は滋賀県大津市出身の近藤高代(こんどうたかよ)選手です。1975年生まれの近藤選手は棒高跳びを専門としています。

1994年に早稲田大学に入学して陸上部に入部し、大学2年に走り幅跳びから棒高跳びに転向して専門としました。陸上を始めたきっかけは「興味があったから」だそう!

そんなささいなきっかけで陸上・棒高跳びを始めた近藤選手の注目ポイントはこちらです!

近藤選手の注目ポイント

  • 2000年アジア陸上競技選手権大会で金メダル(棒高跳び)を獲得した。
  • 2003年アジア陸上競技選手権大会で銀メダル(棒高跳び)を獲得した。
  • 2004年愛知県豊田市で開催された中京大記録会では棒高跳びで4m35cmを記録し、当時の日本新記録を樹立した。
  • 2008年アジア室内陸上競技選手権大会で銅メダル(棒高跳び)を獲得した。
  • 競技人生で出場した日本陸上競技選手権大会では5回優勝している。

ささいなきっかけで陸上を始め、棒高跳びを専門とした近藤選手。その才能が開花し、アジア陸上競技選手権大会で金メダルを獲得するほどの活躍を残しました!

また2004年アテネオリンピックに出場し、予選落ちになっています。しかし初めてのオリンピックで出場したことや世界各国から出場した陸上選手を相手に闘ったという経験を得たことで、さらに陸上選手としての成長につなげたのではと考えられます。

2012年では陸上選手としての引退を表明し、競技人生に終わりを告げました。現在は引退後に地元滋賀で近江高等学校保健体育科の教諭に就任し、生徒たちにスポーツの大切さを教えています。競技人生での経験を生かしてセカンドキャリアでも頑張ってほしいですね!

参照:近藤高代|日本陸上競技連盟公式サイト 近藤高代|日本オリンピック委員会

まとめ

以上で日本・世界を舞台に活躍する滋賀出身の陸上選手3人を紹介させていただきました!

今回の記事でまとめさせていただくと…

  • 選手①:体の不調と言う苦難があっても、オリンピックでのメダル獲得や日本人初の9秒台を成し遂げた桐生選手。
  • 選手②:右肩の脱臼の影響で引退になるも、多くの優勝経験や日本新記録を更新し活躍した我孫子選手。
  • 選手③:ささいなきっかけで陸上を始め、日本を代表する陸上選手にまで成長し活躍した近藤選手。

どの選手も素晴らしすぎる結果を残し、スポーツ界や陸上界で大きな歴史を創りましたね。どんな苦難があっても諦めずにその競技に取り組む姿に心を打たれます!そして現役でも引退後でも精力的に活動されているのが分かりますね!

特に滋賀県出身の読者の方にも、滋賀にこんな活躍をした陸上選手がいることを誇りに思うのではないでしょうか? 他にも今回の記事でご紹介した3人だけではなく、日本や世界を舞台に活躍する陸上選手がいます。陸上に興味を持つ方や陸上・陸上選手についてもっと知りたい方、ぜひ注目してみてくださいね!