2018年から導入された図柄入りナンバープレートをつけている車を見かけることも多くなりました。滋賀県のご当地ナンバープレートのデザインはご存じでしょうか?
どんなデザインかとたずねられると、きちんと答えられないかも……
ご当地ナンバープレート導入第4弾で彦根ナンバーのご当地ナンバープレートが登場すると話題になりました。しかし、導入に向けた動きに暗雲が立ち込めているというんです。
一体何があったんでしょうか?
そこで今回は、滋賀県のご当地ナンバープレート事情について調査してみました。
滋賀のご当地ナンバープレートはどんなもの?
滋賀のご当地ナンバープレートには琵琶湖に浮かぶ島がデザインされています。島の形から竹生島かなという気もしますが、見ようによっては沖島かもしれません。もともと滋賀県が作った4つのデザイン案がありました。2017年10月10日~2017年11月6日に実施されたアンケートで現デザイン画に決定したんです。
現デザインを含めた候補図案のツイートをみつけました!
こうしてみると、一番シンプルなものが選ばれたようですね。
隠れキャラのようなものの存在
滋賀のご当地ナンバープレートにはディズニーの隠れミッキーのような隠れキャラのようなものが3つ描かれています。どんなものが描かれていると思いますか?
正解は、鳥と魚と手裏剣でした。鳥は県鳥のカイツブリなんだそうです。魚は湖魚のようですが、種類はわかりませんでした。手裏剣は甲賀忍者からきているんですね。予想は当たりましたか?
ご当地ナンバープレートを使いたい!そんなときは……
ご当地ナンバープレートを使用できるのは、登録自動車(自家用・事業用)と軽自動車(自家用のみ)です。二輪車や事業用の軽自動車は対象ではありません。登録自動車とは普通自動車と小型自動車、大型特殊自動車のことを指します。
ひとくちメモ:登録自動車と軽自動車の違い
車は車検証やナンバープレートを交付してもらわないと、公道を走ることができません。交付に関して登録自動車は、国の機関である運輸支局もしくは検査登録事務所が管轄しています。登録自動車に対して届出自動車といわれることもある軽自動車は、特別民間法人「軽自動車検査協会」が管轄しているんですよ。
ちなみに、普通自動車、小型自動車、大型特殊自動車、軽自動車の違いをざっくりとまとめました。
普通自動車 | ナンバープレートの地域名の右横の番号が3で始まる。 (一般的に3ナンバー車といわれているもの) |
小型自動車 | ナンバープレートの地域名の右横の番号が5または7で始まる。 (一般的に5ナンバー車といわれているもの) 全長4.7m、全幅1.7m、全高2.0m以下 なおかつ総排気量が2000cc以下(ガソリン車の場合)の自動車 |
大型特殊自動車 | クレーン、ブルドーザー、大型除雪車など主に作業用の大型車 |
軽自動車 | 全長3.4m、全幅1.48m、全高2.0m以下 なおかつ総排気量660cc以下の自動車 |
交付申込の方法は?
交付を申し込むには『ディーラーや自動車整備工場に依頼する方法』と『自分でウェブ申し込みをする方法』があります。ディーラーや整備工場に依頼する場合は、直接お近くの店舗にお問い合わせください。
自分で申し込む場合
ウェブでの交付申込は一般社団法人全国自動車標板協議会が受け付けています。次の申し込みサイトにアクセスしましょう。
まずは「始めにお読み下さい」を開くことをおすすめします。少し文字が小さくて読みにくいですが、注意事項や詳しい説明があるので、読んでおいたほうがいいでしょう。
ページの下にさらに『現在のナンバーは変えずに申し込む方法』と『新しく希望ナンバーを取得して申し込む方法』それぞれの説明ページへのリンクがあります。こちらも必要な方を読んでおきましょう。
細かいことは知っているよという場合は、トップページ上部の「申込」か下部の「申込はこちら」をクリックすると、申し込みページに移動できますよ。
操作方法がわからない場合や内容についての質問などはヘルプデスクがあるので、そちらに問い合わせてみてくださいね。
希望番号申込サービスヘルプデスク
電話番号:(03)6663-9431
受付時間: 8時30分から17時まで
(土日祝日と12月29日から1月3日以外は受け付けています)
ウェブ申し込みが完了したら、軽自動車は軽自動車検査協会滋賀事務所に、それ以外は滋賀運輸支局で手続きをします。手続きに関する詳しい内容はそれぞれの機関にお問い合わせください。
手続きに関する問い合わせ先
- 軽自動車検査協会滋賀事務所(軽自動車)
電話番号:050-3816-1843 - 滋賀運輸支局(軽自動車以外)
電話番号:050-5540-2064
▼ご当地ナンバープレートをつけてドライブはいかがですか?
滋賀に新たなご当地ナンバープレートが登場!?
滋賀の新たなご当地ナンバープレートとして彦根ナンバーの導入が検討されていました。2023年1月には図案候補のアンケート調査も行われていたんです。そして、2023年4月に発表された追加ご当地ナンバープレートの中に彦根が含まれていました。
順当にいけば2023年11月1日から2023年12月28日の間にプレートの図案の提案、2025年5月ごろをメドに交付が始まる予定だったんですが……。なんと、2023年6月現在、これが幻に終わるかもしれないという事態になっています。
一体何があったの?
実は、ご当地ナンバー導入には市区町村における車の登録保有台数に次のような条件があります。
導入条件
- 1つの市区町村で導入する場合
市区町村での車の登録保有台数が『登録自動車が10万台以上』なおかつ『登録自動車+軽自動車が17万台以上』 - 複数の市町村で導入する場合
参加する市区町村全体の車の登録保有台数が『登録自動車が5万台以上』なおかつ『登録自動車+軽自動車が8万5千台以上』
彦根市単独では条件を満たせませんでした。そこでお隣の甲良町とともに彦根ナンバーを導入しようということになったのです。そして、両市町合同で行った事前アンケートでは、賛成が過半数という結果が出ました。この結果を受けて国に導入を申請し、すでに導入の見通しが立っていました。
しかし、甲良町議会から導入見直しの声があがります。2023年5月、改めて甲良町全世帯に導入可否のアンケートを実施したところ、「反対」「どちらかといえば反対」が55%を上回り、「賛成」「どちらかといえば賛成」は25%に満たないという結果がでました。(全世帯数:2634世帯、有効回答世帯数:1062世帯、回答率:45.1%)
この結果から、甲良町長は2023年6月末にも彦根市長に導入取りやめに向けた協議をしたいという考えを表明しました。もし、甲良町が抜けてしまうと、彦根ナンバー導入は断念せざるを得なくなります。
▼甲良町にある道の駅せせらぎの里こうらのクレープが絶品なんです!
甲良町の全世帯アンケートの結果の考察
彦根市と甲良町で行ったアンケートと甲良町だけで行った全世帯アンケートの結果になぜこんなにも差が出てしまったんでしょうか?
京都新聞の記事から感じること
アンケート結果が真逆になってしまった理由の一端を2023年3月15日付けの京都新聞の記事に見つけました。
住民の意向を把握するため、両市町は2022年12月~23年1月、10歳以上の住民を対象にオンライン回答でのアンケートを実施。彦根市民4725人、甲良町民169人から回答があり、導入に「賛成」と「どちらかといえば賛成」を合わせると、彦根は64・8%、甲良は59・7%だった。
結果を受け、両市町は一定の合意が得られたと判断。国への導入申し込み期限が今月末のため、10日に和田裕行彦根市長と野瀬喜久男甲良町長の連名で、国への導入申込書の提出を県に依頼した。
しかし、甲良町議会は13日の定例会で、町民が「彦根」ナンバーしか選べず、アンケートの回答数も2・5%と少なく町民合意とは到底言えないなどとして、導入再考を求める決議案を可決。町が導入の理由や効果の見通しについて説明責任を果たし、紙媒体などでのアンケートを実施するよう求めた。
引用元:京都新聞
彦根市の人口が11万1千人超、甲良町の人口は6千5百人超です。事前アンケートに答えたのは、彦根市で全人口の約4.2%、甲良町では全人口の約2.5%でした。これを一定の合意というにはすこし少なかったという気もします。
また、オンラインでのアンケートということで、参加したくてもできなかった人もいたのではないでしょうか。
Twitterではこんな意見も……。
ご当地ナンバープレートの図柄も遠因?
Twitterではご当地ナンバープレートのデザインも遠因ではないかという意見もありました。
こうしてデザイン案を見てみると『彦根ナンバーだからひこにゃん全面推しで』というひこにゃんありきの思いが見えてきます。わるにゃんこ将軍と比べても、ココラちゃんはおまけ的な印象です。
確かにひこにゃんはご当地ゆるキャラの中でも知名度も人気度も高く、滋賀の観光面においてその功績は計り知れません。だからといってひこにゃんだけを全面に出すのではなく、ココラちゃんもしっかりと共演させてほしいと感じます。
彦根市も甲良町も盛り上げていけるような共演がいいですね!
私は仲良くハートマークを作るひこにゃんとココラちゃんが見てみたいです。
ココラちゃんってどんな子?
「まったりと、おしとやかに」を座右の銘とするコアラの女の子です。ちょっぴり恥ずかしがり屋でおっちょこちょいだけど、弾ける笑顔とふわふわな毛並みで人々を魅了します。もふもふ好きにはたまりませんね。
誕生日は2月11日。胸元の藤の花の飾りがとってもおしゃれです。藤の花は甲良町の町花なんだそう。
もっと詳しく知りたい方はココラちゃんの部屋やご当地キャラ自慢のサイトをのぞいてみてください。
彦根市と甲良町の協議がいい方向に転がり、滋賀にステキな風が吹くことを祈るばかりです。
ちなみにこんな意見もありました。
それでもひこにゃんのナンバープレートがほしい!
彦根市では原付きバイクのナンバープレートにひこにゃんの図柄を採用しています。ひこにゃんナンバープレートとともに原付バイクでお出かけしましょう。
まとめ
今回の記事内容をまとめました。
まとめ
- 滋賀のご当地ナンバープレートは琵琶湖に浮かぶ島
- 隠しキャラのようなものが3つある
- 登録自動車(自家用・事業用)と軽自動車(自家用のみ)が対象
- 交付を申し込む方法は「ディーラーや整備工場を利用」「自分で申し込む」の2つ
- 現ナンバーはそのまま引き継ぐか、新たな希望ナンバーを取得かを選べる
- 彦根ナンバーが登場する予定だったが、幻に終わる可能性も
琵琶湖に浮かぶ島がデザインされた滋賀のご当地ナンバープレートに隠しキャラが仕込まれているとは驚きでした。遊び心があってとてもステキですよね。
それにしても彦根市と甲良町の協議のゆくえが気になります。滋賀を盛り上げていくためにも、打開策を模索していただきたいですね。