滋賀県の近江八幡地方には、「赤こんにゃく」という真っ赤なこんにゃくがあります。近江八幡では、冠婚葬祭や学校給食でも昔から登場するお馴染みのこんにゃくです。

赤色は縁起が良いということで、懐石料理やお食い初めにも使われるのですが、どうして赤いか気になった方はいませんか?実はこの色、酸化鉄の色なのです。

食べても体に害はないの?どんな味がするのかな?どうして赤くしたのかな?と、さらに赤こんにゃくのことが気になってきますよね!滋賀県ではどんな食べ方をされているのかも気になるところです。

そこで今回は、滋賀県の赤こんにゃくの魅力を様々な方向から探っていきたいと思います。

  • 赤こんにゃくの赤色「酸化鉄」のことが知りたい
  • どうして赤くしたのか理由があるのかな
  • どんな味なのか気になる
  • 地元の人たちの食べ方も知りたい

このような方におすすめの記事です。

滋賀の赤こんにゃく|色付け方法と味

赤こんにゃくは通販や道の駅で気軽に購入できます。県外の方でも購入できますので、記事を読んでいくうちに食べたくなった方はぜひご利用ください。

【Webサイト】
JAタウン:味付き赤蒟蒻6袋1箱|3,750円
ここ滋賀:味付け赤こんにゃく200g|540円
乃利松:八幡赤こんにゃく詰合わせAセット|1,100円

※乃利松については記事の最後に、製造する店として動画を紹介しています。
※価格情報は記事作成時の各オンラインショップ記載のものです。

【道の駅口コミ情報】
道の駅あいとうマーガレットステーション

それでは、色付け方法から探っていきましょう!

昔はトウキビや食紅で、今は食品添加物で色付け

昔は、トウキビの実を煎じたもので赤くしたり、食紅でを着色していました。しかし、調理したり時間が経つと、色が落ちてしまうことも多々ありました

そこで、現在では「三ニ酸化鉄」(さんにさんかてつ)という食品添加物で色付けされています。そのため、煮てもしっかり赤色が残るようになりました

三二酸化鉄(さんにさんかてつ)とは

食品を赤色や黄色に染める着色料で、食品添加物の一種。別名「ベンガラ」と呼ばれ、バナナの皮につける印と、赤こんにゃくだけに使用が認められている。

詳しく三ニ酸化鉄について知りたい方は、厚生労働省が公開している資料をご覧ください。

■厚生労働省PDF資料:三二酸化鉄

赤色が唐辛子を連想させるのか、「辛そう」と思う方が多いようですが、決して辛くはありません。お子さんでも安心して食べられます

酸化鉄の色で色付けしているということから、「鉄くさい」味を想像する方もいますが、鉄くささも全くありません。

三二酸化鉄は微量でも鮮やかな赤色が出るため、使用する量も非常に少なく、鉄の味がしないのです。

近江びわ子
近江びわ子

私が食べた感想としては、味は普通のこんにゃくと変わらず、キメ細かでモチッとした食感でした!

安全性

酸化鉄を食べても大丈夫なのかと、安全性が気になった方もいるのではないでしょうか。

内閣府の食品安全委員会によると、食品添加物としての酸化鉄の安全性を再評価した意見書では「無害」とされています。また欧州では、チーズなど、一般的に使用されている食品添加物です。

食品安全委員会情報

詳しく知りたい方は、こちらのWebサイトから情報を得られます。

■Webサイト:食品安全委員会(食品安全関係情報詳細)

赤こんにゃく紹介youtube

近江八幡市の公式youtubeでは、微量ではありますが、普通のこんにゃくよりも鉄分がとれるため、むしろ健康に良いと紹介されています。

▼近江八幡市公式youtubeより、赤こんにゃくの紹介動画

滋賀の赤こんにゃく|由来

写真はイメージです

なぜこんにゃくを赤くしたのかは諸説あるようですが、どれも確実に言えるものではないようです。参考までにあげてみると、織田信長由来の理由が多くありました

由来(諸説あり)

  • 派手好きな織田信長が、地味なこんにゃくを赤く染めさせた
  • 左義長まつりで織田信長が着用していた赤襦袢にあやかった
  • 左義長まつりで使用される山車に赤い紙が飾られるが、それに似せて作られた
  • 精進料理の刺身代わりにこんにゃくを赤く染めた
  • 近江商人が左義長まつりからヒントを得て、他の商品との差別化のため赤く染めた

※左義長まつりとは、春の訪れを祝う近江八幡のお祭りのこと。織田信長も華美な衣装で躍り出たと伝えられる。

近江びわ子
近江びわ子

確実性に欠けるとはいえ、どれも納得してしまいそうな理由ですね!

▼織田信長ファンの方には、安土城址について触れているこちらの記事もおすすめです。

滋賀の赤こんにゃく|地元の食べ方は?どこで作っている?

近江八幡市民にとって、「こんにゃく」といえば「赤こんにゃく」であり、お祝い行事でなくても、日常的に料理で使われます

幼少の頃から慣れ親しまれている食材で、小学校の給食にも登場します。「食感が良い」と子供たちからも好評なようです。

赤こんにゃくを使った料理

地元の方がどのような料理で使っているのかご紹介します。

  • すき焼き
  • 肉じゃが
  • 田楽
  • おでん
  • 刺身こんにゃく(酢味噌や醤油で)
  • 煮物など
近江びわ子
近江びわ子

略して「赤こん」と呼ばれる赤こんにゃく。赤こん入りのすき焼きは近江八幡市民の定番!

作り方youtube

赤こんにゃく煮物の作り方をyoutubeで紹介されている方がいました。こんにゃくを手綱にし、出汁と調味料で煮るシンプルな煮物です。

▼赤こんにゃく煮物の作り方紹介動画

製造店の紹介youtube

赤こんにゃくの製造店は、滋賀県内でも数が少なくなってきましたが、「赤こんにゃくを次世代につなげていきたい」という思いで製造し続けるお店を紹介した動画を見つけました。

▼滋賀県公式youtubeより乃利松食品吉井商店の紹介動画

▼市民の定番「赤こん入りのすき焼き」と聞いて、すき焼きが食べたくなったあなたはこちら!

まとめ

赤こんにゃくの赤さの秘密や、味、食べ方など、魅力をお伝えしました。実際にお料理になる映像を見ていると、思わず食べたくなってしまいますね!

食べたことがない方にとっては、安全なのか、どんな味なのかと不安に思う方もいたかもしれませんが、子供も安心して食べられる食材です。美味しさと共に、春の訪れを祝って踊る織田信長に想いを馳せてみてくださいね。

近江八幡市の名産「赤こんにゃく」

【見た目】
赤さは「三ニ酸化鉄」という食品添加物で色付けしていて、食べても無害で安心
【食感】
一般のこんにゃくよりも表面が滑らかで、もちもちした食感が味わえる
【由来】
織田信長に由来する説が多くあるが、確実なものではない
【食べ方】
すき焼き、肉じゃが、田楽、おでん、刺身こんにゃくなど、日常的に使っている