平成の時代から働き方改革が叫ばれ、
令和になってはや半年。
現在働き方はどのように変わってきたのでしょうか?

人手不足に悩む飲食業界では、昔は不定休・深夜営業が多かったものの、現在大手居酒屋チェーン店を皮切りに定休日を作ったり、深夜営業を取りやめるお店も増えてきました。滋賀県内でも完全週休2日制を導入する飲食店がありますし、一般の中小企業でも脱ブラック企業の一環として定時終業、固定休は増えてきました。そういった意味では「休み方」は随分と改善が進んでいるのではないでしょうか。

一方で、子育て世代の「働き方」はまだまだ進んでないような気がします。保育園に送迎できる時間内の勤務では正社員として働くのは難しい面もありますし、働いたとしても企業側が責任を持つポジションから敬遠することもまだまだあります。
そこで最近聞くようになったのは「子連れ出勤」です。都市部では企業内保育所を有する企業も出始め、送迎が楽になったり、休憩時間に子どもと触れあえる癒しになったりと、子育て環境と就労環境のマッチングも始まっています。
滋賀県でも病院をはじめ、一部では企業側が保育環境や近隣保育所と協力して、環境を準備することは増えてきました。
しかしながら、こちらは母体の大きな企業を中心に広がり始めたばかりです。中小企業に浸透するには企業側の認識や資本力も必要になるため、まだまだ時間がかかるでしょう。
フリーランスでお仕事をされている方の中には、子どもと過ごす時間を確保するためにその道を選ばれた方も多くおられます。働きながらの子育て環境が整わないのであれば、自ら環境を作るという行動も必要かもしれませんね。

今回は、「子育てをしながら働く環境」を自ら作り出された2名の方にインタビューをさせていただきました。

子供が障害をもっているから、独立した。

彦根市の湖岸近くのお店「CAFE de NIKE」は、お洒落な雰囲気でお昼からお酒も飲めるお店。

一際大きな声と笑顔で接客をしているのが、店長の山崎さん。
2児のシングルマザーとしてお子さんを育てながら店長として活躍し、来年にはそのまま NIKEのオーナーになる予定とのこと。
元々接客業は大好きで、自分の店を持ちたいという夢を叶えるために、お客さんとして大好きだった彦根のスポーツBARに独立したいので働かせくださいといって約4年。

独立してリスクを背負う必要があるんだろうか悩んだ時期も。金銭面や安定の事を考えると、独立なんかせずにこのまま従業員でいた方が良いんじゃないかと悩みながら働いていたそうです。

そんな山崎さんの背中を押してくれたのが、子供でした。

「私の下の子は障害をもっています。子供が成長していくにつれて、障害をもっていても普通に働いていける、それが当たり前なそんな社会を作りたいという思いが強くなっていったんです。

まずは自分が障害を持っている人が働ける、自分が子供を雇えるお店を作ってやろうって決めました。」

お店の料理は出来る限り手作りにこだわっている理由が、美味しいとか、おしゃれとかも当然ですが、お店を始められたのは子供のおかげ。
子供には毎日愛情を持って出来るだけ自分が作ったご飯を食べさせてあげたいと思うように、お客さんに愛情を届けたいという思いで手作りにこだわっています。

インタビュー中も、常に笑顔でハツラツと話す山崎さん。
彼女の笑顔を作っているのは、強い意志と子供への愛情からでした。


CAFE de NIKE
彦根市松原町1849-10
営業時間 11:00~18:00 20:00~24:00(金・土のみ夜も営業)
水曜休み 駐車場有り
キッズスペースやファミリースペース完備

子どもと過ごす職場

彦根市でカスタムカー・中古車販売をしている、エースパワージャパン。

この職場の面白いところは、職場に「子供部屋」があることです。

なぜ、職場に子供部屋があるのか?

角田社長曰く、これが理由っていうのは無く、
子供と一緒にいるのが当たり前で他の選択肢がそもそもなかったとのことです。
子供が大きくなるにつれて、子供の成長を間近で見られるっていうのは、凄く贅沢だなと感じるようになってきたというの本音。

子供がいることで職場の雰囲気が和むことも多く、
他の従業員さんにも良い影響が出ているので、仕事の面でも助かっているとのことです。
奥さんにも話を聞いてみると、実家が自営業で、自営業をしている人と結婚したなら自分も一緒に働いて、職場に子供がいるのが当たり前だと思っていたとのことで、子供が職場にいるというのは、奥さんの考え方が強く影響していそう。

社員さんが子供を連れてきたらどうしますかという質問には、大歓迎です!と答えてくれました。

角田社長の自宅で社員さんとご飯を食べたりするなど、社員さんも家族の一員と考えているので、子供を連れて来てくれたら家族が増えて賑やかになって嬉しいとのことです。
これからはますます働く上で職場環境というのが重視されていく時代、エースパワージャパンのような、子供と一緒に成長できる会社が増えて欲しいて思います。

山崎さんの下の子は障害を持っています。子供に障害があると分かった時は、毎日ごめんねってずっと泣いていたけれど、子供が成長していくにつれて、障害をもっていても普通に働ける、それが当たり前な、そんな社会をつくりたいという思いが強くなっていったそうです。

じゃあまずは自分が障害をもっている人が働ける、自分が子供を雇えるお店を作ってやろうって決めたのと、下の子供が高校生になったというタイミングも重なり、独立するなら今がちょうど決断の時と考えて家族に相談したところ、親御さんが少し心配しただけで兄弟子供みんな「好きにすればいいんじゃない」と背中をおしてくれたそうです。

エースパワージャパン

住  彦根市馬場1-3-23
TEL 0749-49-2861
営  12:00~20:00
休  日・月
P 有

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